地銀・信金を辞めるのはもったいない?元銀行員が徹底解説 働く人の境遇

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銀行あるあるですが、『銀行を辞めるのってもったいないの?』って考えている人は割と多くいます。

銀行員をやっていると、『銀行辞めたい』とか『転職したい』という声はよく聞こえてきますが、実際には何も活動していない人も多くいます。

今回は『地銀・信金を辞めるのはもったいない?』シリーズ第1弾!働く人の境遇にについて考えてみたいと思います。

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求職者から見た銀行

  • 昔は人気就職先として上位ランクインしていたのに上位から陥落したの?
  • サイトによってはブラック企業ランキング上位だけど、それって本当?

銀行に就職・転職を考えている人は、銀行がどのような職場なのかという点について実際に働く従業員の口コミなどを調べていると思います。

かつて2010年頃までは、都銀や地銀・信金の就職人気ランキングは上位にランクインしていました。
しかし、それから10年後の現在、就職人気ランキング上位からの陥落どころか、サイトによってはブラック企業ランキングの上位に見事ランクインしているのが事実です。

この10年で一体何が起こってしまったのか、金融機関で勤務していた私が実際に感じたことや、同業他社の地銀・信金で働く友人から聞いた話をもとに、同業界の現状と働く人の境遇についてまとめてみました。

同業界への就職・転職を検討している人、あるいは同業種から他業種への転職を検討している人は是非参考にしてください。ただし、違う地銀と信金、もっと言えば、同じ地銀・信金内でも支店が違えば、職場の雰囲気や働きやすさは天と地ほど違いがありますので、参考程度にとどめておいてください。

銀行に就職して感じること

  • 給料をもらうだけでなく、しっかりとスキルアップをしたい。
  • オンオフをしっかりと分けたい。

このようなことを考えて銀行に就職する人は多くいます。スキルアップに関しては、銀行業界だけでなく、他の業界に就職する人も考えていることであり、人生において長い時間を過ごすことになる職場では、ただ給料を稼ぐだけでなく、有意義な時間を求める人が多くいます。

ここで、銀行に就職するメリットについて考えてみます。

銀行に就職するメリット
  • 金融リテラシーが身に付く。
  • 企業の実験者に会える。
  • ワークライフバランスはとりやすい。

このようなことが挙げられます。一方で大変なこともあります。

銀行の大変なところ
  • ワークライフバランスがとりにくい部署もある。
  • 金融緩和策など金融機関にとって逆風の経営環境。
  • フィンテックなど銀行にとって脅威的な存在の今後の動向が気になる。
  • 派閥がある

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金融リテラシーが身に付く

  • 銀行員として普通に仕事をしていれば金融知識が身に付きます。

これは当たり前ですよね。普段の業務でお金にまつわる仕事をしていれば、他の人よりその部分の知識が長けるのは当然です。銀行員は金融のプロとして、顧客に商品を提供する立場です。お客様のお金の相談に乗ったり、お金のアドバイスをする立場として、金融リテラシーがあるのは当然です。

銀行の商品(抜粋)
  • 住宅ローン
  • 学資ローン
  • 生命保険
  • 投資信託

ほんの数例挙げてみましたが、これらの商品を検討するにあたって、担当の銀行マンが金融リテラシーの無い人だったらどうですか?

嫌ですよね。っていうか担当変えてくれって話になりますよね。

お金を扱う仕事である以上、他の業界で働く人たちよりプロフェッショナルになる必要がありますし、逆にプロフェッショナルでなければ顧客も相手してくれないでしょう。

私も若い頃は何度も『担当を変えてくれ!』と言われたことがあります。営業のマネージャーとなってからも、若い部下が担当するお客様から同様の相談を受けたことが何度もあります。

若い時に金融知識・商品知識が無いのはやむを得ないので、頑張ってしがみ付くしかありません。現時点で金融リテラシーがない若い方は仕方がないと言えば仕方がないのです。誰もが経験する道です。

そのかわり、足りない部分を補うようにしっかりと自己研鑽してください。しっかりと努力することで金融マンとして最低限の人並み以上の金融リテラシーは身に付きますし、それがあなたの商売道具となります。そして今後の人生できっと役に立つものとなります。

企業の実験者と会える

金融マンならではのメリット
  • 企業の実験者に会える。

大体早い人で2年目、多くの人は3年目には営業担当者になることが多いようですが、20代と若くして企業の代表取締役社長や専務取締役や財務担当等、その企業の中枢となる人物と商談することができます。

これは銀行の営業職だけに許された特権というわけではなく、扱う商品の重みとして企業側も対応しているものだと認識してください。

しかし、若くしてそのような重要人物と話せるということは、大変貴重な経験です。しっかりと勉強してください。仕事なので給料をもらってそのような経験をさせてもらっていますが、私個人の考えとしては、授業料を払ってでも経験すべきことだと思います。

このような重要人物はビジネスの場面においては非常にシビアと言えます。それは会社の中枢人物として厳しい局面を経験したからこそであり、あなたのことが嫌いだからではありません。高いレベルが求められるかもしれませんが、それに応えてみせましょう。

ワークライフバランスについて

銀行のオンオフに関する情報
  • 銀行窓口はカレンダー通り。
  • 時間外労働は近年減少傾向。
  • 検定試験の勉強は必要。
  • 地域行事等への参加は銀行次第。
  • 行員同士の飲み会頻度は職場次第。

勤務時間・休日について

営業店勤務・本部勤務

銀行は割とカレンダー通りです。例外のところもありますが、銀行窓口営業時間は9:00~15:00であるところが大半です。今では銀行業界全体的に時間外労働に厳しくなっており、退店時間も早くなっているため、昔のように夜9時とか10時まで仕事をするのが当たり前というところは少ないでしょう。

しかし、残業時間については一昔に比べれば減少傾向ですが、忙しい店は忙しく、帰りが遅くなる店舗もあるので職場次第というところがあります。

本部勤務の方は部署によりますが、基本的に時間外は少なく抑えるよう指導が徹底されているように思えます。システム系の部署等、どうしても部署として稼働時間が長くなってしまうところもありますが、交代制で出勤することで各自の残業時間が長くなるということは無いでしょう。

住宅ローン先端部署

住宅ローン専担部署に配属されると、基本的に土日は出勤となるり、不動産業者に合わせた水曜日を含めた平日2日休みとなるケースが多いでしょう。

住宅ローンの相談相手は基本的に会社員です。ローン相談や契約手続きができるのはお客様の休日に合わせることになるため、基本的には土日出勤となることが多いでしょう。

また、平日に商談するとしても、これもお客様の仕事後に合わせてというケースが主となるため、帰宅が遅くなりがちですが、フレックスタイムを導入しているところもあります。

基本的には営業が主であるため、忙しいポジションではありますが、時間の組み立ては本人の腕次第という面があります。

休日は検定試験の勉強で潰れる?

ネット社会なので多くの情報が乱立していますが、大げさな情報が多いのかなと思います。

まず、検定試験の勉強は必須です。銀行で昇格するためにはそれぞれの階級で必須となる検定試験がありますが、それで土日のほとんどが潰れるということは無いでしょう。

試験の難易度によって異なりますが、普通に勉強すれば合格するものです。昇格に必要な試験という性質上、普通に勉強すれば普通に合格する試験です。中には勉強が苦手な人がいるかと思いますが、大体6~7割正解で合格する試験です。難易度もそこまで難しくありません。

私の場合試験前に朝30分程度早く通勤することで勉強し、土日は一切勉強しませんでした。試験スケジュールを把握し、コツコツ継続すれば普通に合格する試験です。

試験に関しては合格する人はどんな試験も合格するし、しない人はこれでもかというぐらい合格しません。ご自身の努力や工夫次第というところでしょう。

休日は地域行事の参加で潰れる?

これもまた大げさな情報が回っているように思えますが、毎週のように祭りだったり廃品回収や地域の美化活動があるようなところはありません。

気になるのであれば、調べてみるのが良いかと思います。

行員同士の飲み会が頻繁?

これは一緒に働く人や行内で付き合いのある人次第です。

飲み会が好きな人はとことん好きですし、そうでない人もいます。また派閥にもよります。ここでさらっとお話ししますが、銀行には派閥があります。

お世話になっていた上司に誘われていた定期的な飲み会が、上司がさらに出世することでいつの間にかすごい力を持っているケースがあります。『半沢直樹』を観られていた方はイメージが付くかもしれませんが、あのような派閥は実際にあります。あからさまかどうかは別として、派閥はあります。

同じ行内同士の人間関係でも、権力を持ってしまった役員同士でも、合わない人はいます。もとは別々の銀行でも合併してしまえば旧銀行としての派閥が生まれます。

一つ言えることは、飲み会はお互い好き同士集まった集団ですので、お互いが嫌い同士で集まっている集団ではないことは事実です。問題は誘ってくれた人や集団を個人的にどう思っているかです。

ご自身の銀行員生活上、重要と考える人や集団からの誘いは大切にした方が良いでしょうし、そうでない場合は如何にうまく流すかがポイントです。処世術の見せ所ですね。

ノルマは厳しい

これについては銀行業界が置かれている状況を考えると当然と言えるでしょう。

ノルマが厳しくなっている要因
  • 金融緩和策は金融機関にとって逆風の経営環境となる。
  • フィンテックなど金融機関の収益に脅威となる存在が増えている。
  • コスト面で優位性があるネット銀行の台頭。
  • 行員が減少傾向。

金融緩和策の継続・フィンテックの台頭・ネット銀行の台頭は銀行にとって収益機会を奪われる脅威になっています。

収益性は低下傾向にありますが、銀行維持に必要な経費は稼がなければなりません。その結果として、薄利多売は加速しています。

薄利多売の影響は、単価が下がる分を補うため全体の売るべき量を増やすことカバーしています。売るべき量が増えるということは営業職のノルマが増えることはもちろん、事務職の負担も当然増えることなります。

そしてこの問題に加え銀行を悩ませているのが『行員の退職』問題です。以前に比べ、銀行を退職する人が増えましたが、行員の数が減少しても銀行全体としてやるべきことに大きな変動はありません。行員が減少すれば残された行員で負担しなければならず、一人あたりの負担も増えているのが実態です。

ノルマは達成しなければならない

基本的に組織の人間である以上、組織の命令には従わなければなりません。ノルマについても同様です。組織を維持するための収益計画であり、収益を維持できなくなったら、ボーナスは減らされるでしょうし、もっと進めば給料を払えなくなるし、退職金制度も見直さなければならないことになります。

そんなの嫌ですよね?っていうか困りますよね。

銀行は安定と言われていますが、そんなことありません。民間企業と同じで、稼いだお金の中から人件費やその他経費を支払っているのです。『銀行は安定している』という言葉は、世間が勝手に作り上げた、根拠のないイメージです。

まとめ

以上、地銀・信金はこんな感じです。

ここまで説明してきた通り、銀行は多くの民間企業と似たようなものであり、銀行特有と特色もありますが、それを『銀行を辞めるのはもったいない』ということに紐づけるのは難しいと思います。

しかし、転職活動をすることで、現在勤務中の銀行で引き続き働く場合あるいは転職する場合双方のメリット・デメリットが確認できるでしょう。

転職活動自体はノーリスクです。情報を広く取り入れてご自身の目で見て肌で感じてください。そして転職するかしないか、その時だけメリット・デメリットを考えれば良いでしょう。

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隼人パパ

元銀行員コンサルタント。
銀行員時代に培った金融知識と1000名以上の経営者と商談した経験を活かし、個々人のより良い生活はもちろん、企業をより良い場所にすることで、そこに属する従業員の幸福を実現するサポートをします。
≪資格≫ファイナンシャルプランナー、生保募集人資格・損保募集人資格、内部管理責任者 他

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