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- 銀行の仕事は難しいそう。ノルマ達成も頭を使わないと厳しいのでは。
- 上下関係が厳しそうで、厳格なビジネスマナーが求められそう。
銀行への就職を検討している人や若手銀行員でまだ営業の最前線に出ていない人で、このようなことを考えている人って結構多いのではないでしょうか。今回はそのような若手諸君を不安を解消すべく、銀行員として身に付けるべき能力・スキルについて説明していきたいと思います。
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銀行員に求められる能力・スキル
銀行員に求められる能力・スキルは広範囲且つ多岐に渡ります。
- ビジネスマナー
- 財務分析・決算書を読む力など係数面への対応力
- ヒアリング能力・課題解決力
- 論理的文章作成力
- 一般程度以上の金融知識・商品知識
- 金融商品を販売できると営業スキル
- ガス抜き
他にも例を挙げればきりがありませんが、最低限これぐらい整えておけば、並みの銀行員として活躍はできると思います。それぞれ具体的に説明していきます。
ビジネスマナー
- 社会人として、そして銀行員として最低限求められる。
- 対内部・対外部双方に求められる。
これに関しては、能力・スキルというよりマナーであり、できて当たり前です。
挨拶・返事・言葉遣い・名刺の受け渡し作法・上司の紹介順番等、失礼が無いようにできて当たり前のことです。
これができないと、対内部的には『失礼な若手だ』『〇〇支店のA君はやばい奴』など職場が居づらい場所になってしまう、最悪の場合昇進・昇格に影響する事態になりかねません。
対外部的には取引先に対して提案が成約に結びつかないあるいは最悪の場合取引解消につながりかねない重要なものです。”行員一人一人が銀行員の看板を背負っている”、”顧客にとっては行員がそのまま銀行のイメージになる”ということを認識しましょう。
係数面への対応力
- 取引先の決算書を見る、稟議作成・与信判断等様々ナシーンで各係数を使う。
- あらゆる場面で数字を扱う銀行員として、切って切り離せないもの。
決算書を見る際、”瞬時に大まかな分析”と”時間をかけて細かな分析”をできる必要があります。
瞬時に大まかな分析が求められる場面として、取引先で決算書を見せてもらった際や、上司と方針の相談をする際などあらゆる場面があります。銀行員として、スムーズなコミュニケーションを図る上で重要な力と言えます。
また、デスクに向かって細かな分析をしたり、稟議作成・与信判断の際には、デスクに向かって各係数を使う場面が多くあります。各係数の表面的な意味はもちろん、その数値が変動することでどのような影響があるのかしっかりと把握しておく必要があります。
ヒアリング能力・課題解決能力
- 決算書等可視化されたものと違い、表面化していない特徴を掴むために必要。
- 担当者の力量によって特に差が出るスキル。
偏見のある言い方かもしれませんが、現場に出ることができる銀行員はそこそこ優秀だと思います。そして優秀だからこそ、決算書など一通りの書類から色々とシミュレーションができてしまいます。
そこそこ優秀だからこそできることですが、そこそこ優秀どまりになりかねません。そして、そこそこ優秀どまりの銀行員は少なくありません。
その数値を分析するだけでなく、なぜその数値に至ったのかを分析し、課題を解決しましょう。デスクだけに向き合うのではなく、現場を見て現場の人から聴くことが大切です。
脱・頭でっかち
です。
論理的文章作成力
- 情報収集ができても、それを表現する力は全く別のスキル。
係数面への対応力・ヒアリング能力・課題解決能力は物事をインプットしたり咀嚼する能力であるのに対し、論理的文章作成力はアウトプットする能力に当たります。
- 起承転結で作成する。
- 結論から記述する。
- 箇条書きで、各行が二行にならないように記入する。
- 表題要旨はA4用紙一枚にまとめる。(エビデンス書類は別カウント)
文章作成方法をどのようにするかや、場合によっては決まったフォーマットがあるなど、文章作成ルールは銀行や部署によって異なります。
共通点が挙げるとすれば、読む人が読みやすい文章を作ること。これに尽きます。
これは文章だけでなく、商談時にも活かすことができます。
金融知識・商品知識
- 知識はあって当然。最低限、担当業務の知識は身に付けるべし。
- 知識がない行員は、顧客から信頼されない。
知識はとにかく付けたもの勝ちです。分からないことはすぐに付けてください。
特に対顧客。分からないことを『調べてきます』が通用するのは若い頃だけ。年齢を重ねれば重ねるほど、知識不足に対してシビアな見方をされます。
自ら積極的に業務に関与しなければ、知識は身に付きません。例え商品知識が無くても、自分で調べながら、先輩・上司に聞きながら、自分で苦労しなければ身に付きません。
誰もが通る道なのでお客様に怒られても構いません。ただ、感謝を伝えるなどアフターフォローはしっかりとしておきましょう。
営業スキル
- 金融知識・商品知識があっても、営業成績に直結するわけではない。
- 『金融知識・商品知識』×『営業スキル』双方伴うことによって営業成績に結びつく。
『金融知識・商品知識』がインプットであることに対し、『営業スキル』はアウトプットするスキルにあたります。それぞれ異なった土台を築き上げる必要があります。
どちらか一方が欠けていると、営業成績に結びつきません。知識が乏しいのにキャラクターが気に入られた、お願いセールスが叶った等ラッキーパンチがあっても、長くは続かないでしょう。知識はあるのに営業スキルが伴っていない人も、相手が最初から商品を買いたいと思って来る受け身のセールスは上手くいくかもしれませんが、こちらから攻めの営業をする際は結果を出すのが難しいでしょう。
しかし、知識は努力するしかありませんが、営業スキルはセンスの部分もあります。もともとセンスがある人はそれを大いに活かせば良いでしょうし、そうでない方は日々の営業を振り返り、どういう時に上手くいくか、またどういう時に上手くいかないかしっかりと分析し、ご自身の営業スタイルを確立する必要があるでしょう。
ガス抜き
- 対顧客、対同僚の人間関係、仕事の進捗状況などストレスの種類は多岐。
- ストレスに負けない方法を考えよう。
これは銀行だからではなく、ストレス社会で生きる以上、切っても切り離せないものです。実際、銀行で働いているとストレスで体調を崩す人をよく見かけます。
時には耐えることも必要でしょう。ただ耐えてばかりではどんなに太い枝もポキッと折れてしまいます。ストレス耐性という言葉もありますが、どちらかといえばガス抜きの方が重要かと勝手ながら考えています。
最強バンカーを目指そう
最強バンカーを目指す前提として、他人と比べないことが大切です。能力・スキルは一朝一夕に身に付きません。誰もが未経験という時期を経験し、そこから少しずつ成長します。当然成長スピードに個人差はあります。
- 個人の得意不得意
- メモを取るなど覚えるための基本動作の出来不出来
- 職場の雰囲気、指導者の人柄・能力など教育環境
成長スピードに差が出る要因をもっと追求すれば、その他に様々な要因が影響しています。大げさに言えば、生育環境など生まれた時から今の人格を形成するまでの間の何かしらが影響していると言えます。
一つ言えることは、個人差をそこまで気にしすぎない事、出世が全てではないということです。あくまでも自然体に少し努力したぐらいがちょうどいいと思います。理想に近づくために無理な努力をしても長続きしません。無理な努力の結果、仕事で成果を出しても私生活に悪い影響が出てしまっては意味がありません。。
この記事のタイトルは『最強バンカーを目指そう』ですが、誰もが頭取や支店長を目指そうというわけではありません。管理職となって責任感をしっかり感じて働きたい人、バリバリの営業マンとして働きたい人、人材開発に携わりたい人、人それぞれご自身に合った働き方というものがあります。
得意を伸ばすのはやりがいがありますが、不得意を克服するのは大変です。得意を徹底的に伸ばし、それを活かす舞台が銀行にはあります。
ご自身が理想とする働き方や得意とする分野・立場でしっかりと力を発揮することができ、ご自身生き生きと働くことができ、周囲の人からもしっかりと評価される働き方ができる人こそ、私の考える最強バンカーです。
石の上にも3年
誰もが仕事を覚えるまでの間、大変な思いはするでしょう。入社後割と早いタイミングで『私にはこの仕事向いてない。もっと自分に合った職場があるはず』と考え、退職・転職する人は多くいると思います。
今の時代、働き方は自由なのでその考え方自体は否定しませんが、この考え方を心にとどめておいてください。
私にはこの仕事向いていない。だけど、働いてみた結果、私には〇〇に適性があることが分かったから、退職・転職する。
このように明確な意図を導くことができた人は、3年という期間に縛られることなく新しいステージに飛び込めば良いでしょう。逆に意図なく新しいステージを追い求める人は、その後もきっとミスマッチを繰り返す可能性が高いでしょう。
まとめ
- 能力・適正にあった場所で最大限に能力が発揮できる。
- 仕事をすることで、公私ともに生き生きと過ごすことができる。
いかがでしたか。これが私が考える最強バンカーの定義です。その答えが銀行以外の場所である人は、最強元バンカーを目指せば良いでしょう。
皆様の活躍を祈っています。
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