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皆さんは銀行の本部にどのようなイメージがありますか?
- 銀行の中でもエリートな精鋭部隊が揃ってそう。
- お偉いさんたちがたくさんいそう。
若手銀行員からはおそらくこのように思われているでしょうし、私がこれまで接客時にお客様から頂いた言葉から考えても、世間一般からもエリートが揃っていると思われているのが実態です。
今回は、銀行の本部にスポットライトを当て、疑問を解消する記事です。
- 銀行本部にはどのような部署があるか。
- 営業店で働く人と本部で働く人の違い。どのような人が本部に配属となるのか?
- 本部は勝ち組なのか負け組なのか。
- 本部ならではのやりがいとつらさ。
銀行の本部の仕事とは
銀行の本部は多種多様、The・銀行員という部署もあればそうでない部署もあります。銀行本部の代表例とその部署における代表業務を記載します。
- 役員
頭取はじめ役員の人たちは銀行経営を担う。 - 審査部
新規融資や融資の期中管理時の判断:与信判断を行う部署。 - 融資部
実行済融資の期中管理を行う。 - 法人営業部
部署単独あるいは営業店と協働し、法人顧客に対する新規・リテール営業を行う。 - 個人営業部
住宅ローン新規獲得などを通し、個人顧客の開拓を担う。 - 海外業務部
外国送金など海外取引や海外進出を支援する。 - 営業企画部
商品・サービスの企画や店舗戦略など銀行経営の戦略策定や企画を担う。 - 経営企画部
経営方針策定や予算管理など銀行全体の経営を担う。 - 事務部
営業店の事務負担軽減を図るためルーティン化した事務の負担を担う。 - 業務部
事務取扱等、銀行全体の業務面について運用を決定する部署。 - 総務部
銀行組織の維持のため、あらゆる庶務や設備・備品の管理を行う。 - 人事部
人事労務管理や研修業務を行う。 - 資金証券部
有価証券運用など銀行の余資運用を担う。 - リスク管理部
銀行全体のリスクを管理・コントロールする部署 - 監査部
銀行業務全体の営業活動状況を監督することで、不正防止や事務リスクの低減を図る。
本部業務の特徴
私たちの身近にいる銀行員は営業店で働いている方たちで、銀行員のイメージをする際はこのような営業店勤務の方です。一方、本部で働いている銀行員の方とお会いする機会はなかなかありません。それでは、本部業の特徴について考えていきます。
- 必ずしも銀行特有の業務とは限らず、銀行業務とかけ離れた業務である可能性がある。
- 他業界でも通用する専門性がある。
- 他業界では通用しにくい専門部署がある。
このような特徴があり、営業店を総合職、本部を専門職と分類すると表現すると分かりやすいかと思います。
銀行特有の業務との乖離性
部署によっては、営業店と本部の仕事は全く異なることから、営業店から本部あるいは本部から営業店への人事異動を経験した方からお話を聞くと、『全く別会社・別業界への転職のようだった』『若い頃に積んだ経験・業務知識が活かせず、ゼロから新しい知識を身に付ける必要があって大変だった』という意見を聞きます。
その言葉通りです。営業店から営業店への異動であれば、仕事の基本的な進め方・やり方は変わらず、違いがあったとしても上司の色により多少変わる程度ですが、営業店と本部を跨ぐ異動だと仕事内容がガラッと変わります。
他業界でも通用する専門性
人事部・総務部は他業界の会社でも設置してある会社が多くあり、経験が活きるでしょう。業界が違ってもやることに大差はないでしょう。
他業界では通用しない専門性
資金証券部・リスク管理部・監査部などは他業界では通用しにくい部署であると言えます。仮に転職をしようと考えても、一般企業でこのような部署がある会社はほとんどないでしょう。
銀行でこのような部署で勤められた方が転職をしようとする際は、よほど汎用性のある経験をしていない限り、証券会社の運用部門や監査会社など、専門性を持った会社に限られてしまうかもしれません。
本部で働く人たちについて
- 本部勤務している人はエリート揃いの精鋭部隊なの?
- 本部勤務は勝ち組なの?
銀行に勤務しているとこのような声はよく聞きます。人事異動の内示発表でも、営業店への異動は大して話題になりませんが、本部への異動は良くも悪くも話題になることがあります。
お客様や近所の人など銀行勤めではない人たちからは、『本部に異動だなんてすごいねー』と言われますが、実際のところどうなのか考えていきたいと思います。
エリート揃い部署
エリート揃いの代表的な部署は次の通りです。
審査部
- 与信判断を間違ってはいけない、適正な判断をすべき部署。
- 融資を伸ばすことは、銀行の収益源である利息収入を伸ばす一方、銀行にとってリスクを増やすということ。
- 日本の企業の資金需要は低下傾向。安全な融資だけでは需要が少なく収益を確保できない。完全に安全とは言えない需要はまだあるため、正確なリスクを測定し、収益に結び付ける必要がある。
与信判断は知識と経験から先を読む力が求められるため、割とエリート揃いです。
法人営業部
- 法人顧客に対する取引推進は、銀行の経営計画において大変重要な部分。
- 法人営業部としての名刺パワーはインパクトがあるため、当然名刺パワーに見合った実力を伴っている必要がある。
法人営業部の行員は、内部的にも外部的にも優秀な行員と見られるため、多くの銀行で精鋭部隊が揃えられます。
海外業務部(一部)
- 取引先の海外進出や現地法人支援を行う行員は、外国語のスキルが高さはもちろん、現地法律にも精通する必要があります。
海外の拠点で働く行員は現地の言葉や文化・法律などさまざまな障壁を乗り越える必要があるため、一定の基準をクリアした人が選ばれます。一方で、日本国内で海外送金などルーティン化された業務を担当する人は、特別エリートでなくても担当は可能です。
エリートではない部署
銀行の営業店を見ると、『少数のエリート・多くの凡人・少数の残念な人』で構成されていますが、本部においても同様です。先ほどエリートが集められがちな部署の例を挙げましたが、そうでない部署もあります。
こちらも一例を挙げてみます。
個人営業部
- 法人取引に対し、ロットが小さい。
住宅業者まわりを担当することが多いため営業力は必要です。しかし、業者も数をさばいてなんぼであることや、住宅ローンはパッケージ化された商品であり、近年審査過程も非常に簡略化・自動化されている部分もあることから、法人営業部ほどの幅広い知識は必要とせず、あくまでも住宅ローン関連の知識があれば担当することができます。
他には対顧客業務が無く、ミスをしても傷が大きくならない部署・精神的プレッシャーが少ない部署があります。
例えば、事務部や総務部等、発想力を必要とせず、ただひたすらルーティンワークを繰り返すだけで、しかも業務運営上リスクが低い部署。広い銀行を見渡せば銀行業務に付いて行くことが困難となった人もいますが、このような人たちが働く場となることが多いでしょう。
また、セクハラやパワハラなど対人面におけるコンプライアンス違反の前科持ちの行員も一定数いますが、そのような人たちを集められがちな部署もあるそうです。これは各銀行部署名は違えど、そういった部署が存在するようです。
本部行員の将来性
さて、ここで気になるのは、本部行員の将来性です。ポスト・年収・就業環境・リストラの有無など、気になるポイントは人それぞれです。そこで銀行業界の現場動向を加味した上で、今後の予測を解説していきます。
ポストの見通し
これは間違いなく減少に転じるでしょう。銀行業界は成熟産業であり、飛躍的な業績向上・組織拡大は見込めないでしょう。それどころか、ジリ貧業界という言葉の方がより実態を正しく表現していると言えるでしょう。
銀行のニュースと言えば、『メガバンクの人員削減』『早期退職』『店舗集約』という経営合理化を図るものです。 こうした銀行ならではの経営環境をもとに、本部行員の立ち位置を考えていきます。
本部行員の立ち位置銀行組織を大きく2つに分けると、営業店と本部組織に分類できます。営業店が収益を産み出す部署であるのに対し、本部組織は直接収益を産み出す部署ではありません。
これらのことを考えると、銀行本部の将来の動向は次のように動くものと考えられます。
- 経営資源(人員)は収益を産み出す部署(営業職)へ集中される見通し。
- 本部部署は営業店と比較し、効率化の対象として注意されがち。
- AI等自動化の対象とされやすい(営業店行員、特に営業担当者は自動化できない)
これらを考慮すると、本部の出世ポストは限られたものと言えるでしょう。
年収見通し
先ほど説明した通り、本部は効率化の対象となりやすい部署が多いため、当然年収面で優遇されることは無いでしょう。
それどころか、同一条件下(同格・同年)の営業店行員と本部行員を比較すると営業店行員の方が年収が良いのが実態です。
理由として、営業店行員は本部行員より手当が充実している、賞与の基準月数が良いということが挙げられます。
出世も当然営業店の行員の方が上がりやすい傾向にあると考えられ、本部行員が出世するためにはエキスパート揃いの中でも勝ち抜く専門性が無いと厳しいものと考えられます。
営業店への異動は可能か
各銀行見渡すと本部から営業店へ異動する人は増えています。
営業店に異動するということは、本部と違い対顧客という場面が発生しますが、それが理由で異動に対する不安を感じる人が一定数います。
『営業店の業務負担に耐えられない』『本部で営業店の現場を離れていて商品知識も不足した状態の30代・40代がいきなり営業できない』といった声が多数あります。
その一方で、本部から営業店に異動した人で成功している人もいます。
その要因は、本部で積んだ経験値をライバルとの差別化に上手く活用できたからです。
本部行員の唯一のウィークポイントは営業経験です。つまり、営業スキルを磨きさえすれば鬼に金棒ということです。
本部を経験することで知識面ではライバルより優位に立てているため、あとは営業スキル向上を図った自己研鑽を少しずつでもよいので実行していくことが大切です。
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銀行員転職市場での評価
銀行員の転職市場での評価は高いです。
高い金融リテラシー・事務の正確性・論理的思考力等、評価されるポイントは多数あります。
銀行のみならずどんな会社でも出世すればするほどポスト数も限られることから、皆が皆思い通りに出世できるとは限りません。
手っ取り早く年収を挙げるための一つの手段として、転職を検討する事も考えておくと良いでしょう。
もちろん銀行にも良いところがあり、それぞれのワークライフ・能力・適性に合った働き方を探せることもその一つなので、まずは情報収集から始め、転職するしないはその後検討すれば良いでしょう。
皆さまが活躍できる場を是非とも見つけ出し、しっかりと活躍してくださることを祈ってます。
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