芋焼酎とは
芋焼酎は、さつまいもを主原料に造られる本格焼酎です。芋の品種や生産地、黒麹や白麹、黄麹といった種麹の種類、仕込みや蒸溜方法の違い、貯蔵方法や熟成期間など、さまざまな要素によって風味や香りが変化します。そのため、麦焼酎や米焼酎といったほかの本格焼酎と比べて甘味が強く、芳醇でコクのある味わいがたのしめるのが魅力です。
原料由来の香りが強いため、好みが分かれがちですが、近年は芋独特のクセを抑えたすっきり系芋焼酎や、フルーティーな香味を引き出した銘柄も続々と登場していて、焼酎初心者にも注目されています。
芋焼酎の飲み方
芋焼酎の風味を味わいつくすには、以下の定番の飲み方がおすすめです。
【ストレート】
水や氷を入れず、焼酎だけを器に注いでたのしむ飲み方。初めて飲む銘柄の個性を堪能したいときや、風味や香りをじっくり味わいたいときにおすすめです。芋焼酎のアルコール度数は 20 度または 25 度とやや高め。ストレートでいただく場合はチェイサーや和らぎ水を用意しておくとよいでしょう。
【オン・ザ・ロック】
氷を入れたグラスに焼酎を注ぐだけのシンプルな飲み方。最初は焼酎のキリッとした味わいが押し寄せ、その後は氷が溶けるにつれてやわらかみが増し、味の変化を楽しむことができます。
【水割り】
好みのアルコール度数に調整できるのが水割りという飲み方です。芋焼酎特有の香りが和らぎ、やわらかな口当たりがたのしめます。常温の水だけで割るのが一般的ですが、お好みで氷をプラスしてもよいでしょう。
【お湯割り】
焼酎の故郷・九州のなかでも鹿児島や宮崎でよく親しまれているのが、お湯割りです。温かいお湯に芋焼酎を注ぐことで、素材の甘味や香りが際立ち、口当たりもまろやかになります。
【燗】
芋焼酎の本場鹿児島の伝統的な飲み方がお燗です。好みの濃度に割った芋焼酎をお燗にすると、ふくよかな甘味と香りがよりいっそう引き立ちます。最近はジュースなどで割る飲み方も増えていますが、個人的に素材の味を楽しみたいので、基本お湯割りで飲むことが多いです。
今回飲んだ 6 種類も全てお湯割りで飲んでいます。今回飲んだものは幅広く飲まれているものから、マニアックなものまであります。
味も飲みやすいものから玄人向けのものと幅広く飲んでおり、料理とも合わせているので、ペアリングも楽しんでもらえると嬉しい限りです。
オススメの焼酎
黒霧島
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黒霧島の名前は原材料の「黒麹」に由来しています。黒霧島の発売前は白麹を使った「霧島(現在の白霧島)」という銘柄が霧酒造の主力商品でした。歴史のある焼酎造りに回帰し、黒麹を使用した芋焼酎・黒霧島を開発。現在は「クロキリ」の愛称で多くの消費者に親しまれています。
黒霧島の大きな特徴がコクとキレです。黒麹仕込みによるキリッと引き締まった味わいを楽しめます。
それでいながらほどよい芋の旨味・甘味を感じるコク深さも両立していてオーソドックスな焼酎でありながら、味・香りは大変ハイレベルにあります。
ペアリング:ユッケ(肉でも魚でも)
選んだ理由:味の濃いモノでもお酒の邪魔をしないから、ピッタリかなと。
ユッケタレのレシピ
- 砂糖小さじ 1
- しょうゆ大さじ 1/2
- コチュジャン大さじ 1
- おろしにんにく小さじ 1/2
- ごま油大さじ 1/2
赤霧島
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平成 14 年に品種登録された「ムラサキマサリ」という中心部まで濃い紫色の色素が入り込んだ“紫芋”で造られる芋焼酎です。
ムラサキマサリに豊富に含まれるポリフェノールと焼酎麹が生成するクエン酸に反応して、もろみが真っ赤になることから「赤霧島」と命名されました。
芳醇な甘味を感じさせる香りが立ってきて、口当たりには上品な甘さがふっくらと広がります。
個人的には黒霧島より赤霧島のほうが上品なので好きです。
ペアリング:生ハム、チーズなどワインと相性のいいモノ。チョコレートやバニラアイスなどのスイーツ。
理由:飲み口がワインに近い感じなので、ワインに合うおつまみやスイーツがあうため。
バニラアイスに赤霧島をかけて食べるのは、霧島酒造の女性ブレンダーも推していると書いてあったので試したら、ビックリするくらい美味しかった記憶があります。
三岳
屋久島の中央に連座する宮之浦岳・永田岳・黒味岳の 3 つの山々から名付けられました。
屋久島において三岳は焼酎シェアの実に 90%以上を占めており、屋久島を代表するお酒として知られています。
味は、さらりと喉を通るような滑らかな味わい。薩摩の芋焼酎と比べるとマイルドで芋感は控えめです。焼酎初心者には飲みやすいからオススメできますが、芋って感じが好きな方にはあまりオススメできないですが、お酒としては非常にレベルが高いです。
ペアリング:刺身などのさっぱりした海鮮料理。
理由:さっぱりとした飲み口なので、さっぱりした料理と相性がいいです。
土竜
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土竜は個人的にいちばん好きな焼酎です。
名前の由来は「黄金千貫(こがねせんがん)」という芋焼酎にもっとも理想的と言われている品種のサツマイモを使用していますが、黄金千貫は丸っとした立派な形がまるで「もぐら」のように見えることから、この芋を使って作る芋焼酎を「もぐら」と名付けるに至ったそうです。
味は驚くほどまろやかで、キレがいい!ほかの芋焼酎とは違った、いい意味での雑味がとても特徴的!
濃厚な芋焼酎を楽しみたいという方におすすめです。
ペアリング:干物、一夜干しなどの旨みがじわっとくるもの。唐揚げなどの揚げ物。
理由:どっしりした味のため、揚げ物などのしっかりした味の料理との相性が良い。
なかむら
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芋のやわらかな風味をしっかりと感じられ口に含むとトロリとした舌触りが感じられ、芋の甘味が口に広がります。
口当たりはさらっとしていて後味はスッキリしており、総合的にバランス取れてて飲みやすい種類の焼酎です。
ペアリング:さつま揚げ
理由:旨味のぎゅっと詰まった揚げとの相性が良い。
さつま揚げは地元名物との相性がとてもよく、普通に食べても美味しいけど、少しアレンジすることで、違った楽しみ方もできます。
さつま揚げの味噌マヨ焼き
≪材料≫
- さつま揚げ 5~6 個
- マヨネーズ大さじ 1/2
- 味噌小さじ 1/2
- 小葱適量
≪作り方≫
マヨネーズと味噌を混ぜ合わせて、さつま揚げに塗ります。
トースターで焼いて軽く焦げ目がついたら、小葱を散らして完成。
味噌とマヨネーズの風味が焼酎との相性ばっちり。
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明るい農村
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ジャケ買いならぬ名前で選びました。
ほんのり甘く感じる芋の風味、口当たりは柔らかでとても飲みやすいです。すっきりした飲み口に、焼酎がお好きな方ならどなたも好感を持たれると思います。
名前に似合わず正統派でしっかり芋って感じを楽しめました。
ペアリング:豚の角煮。酢豚。
理由:豚とタレの甘味が柔らかな口当たりの明るい農村とマッチして、角煮の旨味を引き出してくれる。多めに作って翌日酢豚にして合わせましたが、こちらも相性良かったです。
まとめ
飲み比べをすると、それぞれの特徴などを自分なりに比較をすることができ、味覚の違いを感じそれを楽しむことができるので、飲み比べをするタイミングがあれば、味の違いを楽しんでもらいたいのと、自分だったらどの料理と合わせるだろうと、考えながら飲むと、また違うお酒の楽しみ方ができるので、是非試してみてください。
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